• 伊藤 靖

上場審査における審査必須項目の一つである取引先調査

意外に知られていないのですが、取引先調査は上場審査における審査必須項目の一つです。上場を目指すのであれば、必ず実施しなければなりません。


各取引所が定める上場審査基準は、大きく「形式要件」と「実質審査基準」に分かれます。形式要件が上場申請をする場合に必要な要件であるのに対し、実質審査基準は上場会社になるために必要な適格性を審査するための実質的な基準です。よって、形式要件を満たした上で、実質審査基準の審査に合格しなければなりません。


実質審査基準は、形式要件のような金額や数値などの明確な審査尺度がありません。よって、IPO準備会社は、実質審査基準の審査に必要な審査必須項目を自ら実施して審査に臨むことが必要になります。


また、年々増えているIPO直後の企業の不祥事により審査の厳格化が進んでおり、実質審査基準の審査に合格するのが難しくなってきています。


取引先調査は、上場審査基準の一つである実質審査基準の中のコーポレート・ガバナンス及び内部管理体制の有効性に含まれる項目です。IPO準備会社が上場審査を受ける上で必ず実施しておかなければならない内部統制業務であり、上場審査における審査必須項目の一つです。



よって、取引先調査を実施することなく上場審査を受けることはあり得ません。しかし、各取引所が定める上場審査基準の審査項目でありながら、実際にどのような対応をすれば良いのか理解するのが難しいことから、取引先調査の重要性に気がついていないIPO準備会社が多いのが現状です。

090-4601-3364

東京都大田区蒲田3-19-4-606