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取引先調査の重要性 ーその1ー

網羅性が求められる取引先調査

IPO審査における取引先調査は、本来は多岐にわたる網羅的な調査が求められています。本来の実施すべき調査は以下のとおりです。


 ①暴力団追放運動推進都民センターへの調査

 ②ウェブ検索による調査

 ③日経テレコンによる調査

 ④5ちゃんねる及びSNSによる調査


しかし、調査しなければならない取引先の数が膨大なことに加え、調査に関する知識が不十分なため、本来実施すべき網羅的な調査を実施し切れていない会社がほとんとです。


なお、現状は上記の①~③の調査だけでIPO審査上問題視されることはないが、SNSによる情報発信が当たり前になっている現在、④までの調査を実施しなければ取引調査の意義は達成し得ません。

 

取引先調査の重要性 ーその2ー


おざなりな取引先調査が引き起こす問題

網羅的な調査が求められる取引先調査ですが、調査しなければならない取引先の数が膨大なことと、調査しなければならない内容が多岐に渡っていることから、着手が遅れたり、実施しなければならない作業の漏れが頻繁に起こりやすい上場審査業務の一つでもあります。


取引先調査を自分たちのできる範囲でおざなりに行った結果、上場直前の段階で反社会的勢力との関係が疑われる取引先が発覚し、最悪の場合上場が延期になってしまう事例も決して珍しくありません。


よって、取引先調査は、IPO準備会社が自社で対応するよりも、網羅的なな調査が実施できる専門家や外部機関に任せることが望ましい上場審査業務であると考えられます。

 

取引先調査の重要性 ーその3ー

審査必須項目としての重要性

取引先調査は、上場審査基準の一つである実質審査基準の中のコーポレート・ガバナンス及び内部管理体制の有効性に含まれる項目です。IPO準備会社が上場審査を受ける上で必ず実施しておかなければならない内部統制業務であり、上場審査における審査必須項目の一つです。


よって、取引先調査を実施することなく上場審査を受けることはあり得ません。しかし、各取引所が定める上場審査基準の審査項目として明確な記載がないため、取引先調査の重要性に気がついていないIPO準備会社が多いのが現状です。

 

取引先調査の重要性 ーその4ー


上場審査における審査必須項目

各取引所が定める上場審査基準は、大きく「形式要件」と「実質審査基準」に分かれます。形式要件が上場申請をする場合に必要な要件であるのに対し、実質審査基準は上場会社になるために必要な適格性を審査するための実質的な基準です。よって、形式要件を満たした上で、実質審査基準の審査に合格しなければなりません。


実質審査基準は、形式要件のような金額や数値などの明確な審査尺度がありません。よって、IPO準備会社は、実質審査基準の審査に必要な審査必須項目を自ら実施して審査に臨むことが必要になります。


また、年々増えているIPO直後の企業の不祥事により審査の厳格化が進んでおり、実質審査基準の審査に合格するのが難しくなってきています。